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30日に開催されたオンラインライブイベント「Programming Night 2020」。
「プログラミング教育の必修化」をテーマに、デジタルハリウッド大学教授 兼 LINEみらい財団企画室の福岡俊弘がモデレーターとなり、企業で教材開発や教育の運営に携わる4人のキーマンと登壇しました。

 
 

 <イベントタイムテーブル>

●福岡俊弘氏講演:17:00-17:30

●リレー対談

117:30-18:00 福岡氏×LINEみらい財団 西尾勇気氏
218:10-18:40 福岡氏×Makeblock 菊池裕史氏
318:50-19:20 福岡氏×ロボットトイ toio 田中章愛氏
419:30-20:00 福岡氏×ライフイズテック 讃井康智氏


 前編では、LINEみらい財団の福岡による講演と同財団の西尾とのリレー対談の様子をご紹介しました。引き続き、後半編をお届けします。

 
 

■リレー対談(2)  Makeblock Japan株式会社 菊池裕史 氏

STEAMのツールで、子どもたちの動かしたいというアイデアをサポートしていきたい」

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 菊池氏はMakeblock Japan株式会社のカントリーマネージャーを務めている(写真右)

菊池氏はSTEAMScience(科学)Technology(技術)Engineering(工学)Art(芸術)Mathematics(数学)の教育分野の総称にこだわった製品や日本での展開などについて紹介しました。


 
 Makeblockは、2013年に深セン(中国広東省)で設立したSTEAM境域に特化した会社です。STEAMは日本でいうところの理系教育に近く、Makeblockでは子どもたちの作りたい、動かしたいというアイデアを実現するためのツールを展開しています。


また、ロボット以外にもプログラミングできるドローンや、3Dプリンターやレーザーカッターなど、STEAMや作り手になるためのMaker教育に特化した教材を多数開発しています。



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mBot(エムボット)」は世界140か国で使われている


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STEAM教育に焦点をしぼったMakeblock

対談では、福岡が「プログラミングロボット『mBot(エムボット)』は学校の先生から良いと薦められたけれど、子どもだけでなく大人もハマれる要素がある」と、自身の経験を語った。菊池氏は「mBot500以上の拡張パーツが用意しています。中国の『Makerフェア』というイベントでは数百人規模で好きな形に作り上げていく大規模なハッカソンやロボット大会も開催されています」と、mBotの拡張性を話してくれました。

 

今後の日本での展開について福岡に問われると、「現在は世界140カ国で教材として使われており、日本でも今年の4月から東京大学でSTEAM教育の支援を始めました。今後は学校現場で、STEAM教育を教科統合型として実践できるようなサポートを行っていきたいですね」と夢を語りました。

 



■リレー対談(3) ソニー・インタラクティブエンタテインメント 田中章愛氏

toioならではのロボット・プログラミングを楽しんでほしい」

 
続いて、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの田中章愛氏が、自ら作りだしたロボットトイ「toio」とともに登場。ロボット・プログラミングの楽しさや可能性について説明してくれました。

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ロボットトイ「toio」の開発者の田中氏(写真右)

ロボットトイ「toio」は、手のひらに乗る小さな四角いロボット。別売のカートリッジを使うことで、ゲームやプログミングを楽しむことができます。
 

パソコンやタブレットを使わなくてもプログミングの基本を楽しみながら学べるコンテンツや、専用アプリ「ビジュアルプログラミング」、JavaScriptによるプログミングにも対応しており、段階を追ってプログラミングを学べる教材として注目が集まっています。
 

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絶対位置検出機能をもつ「toio」は正確な動きで、アンプラグドから本格的なプログラミング言語までを楽しめる

 toio」の開発者で、自身も学生時代からロボコンに取り組んできた田中氏が「toio」ならではのロボット・プログラミングの楽しさを次々と紹介していくと、福岡から「開発している田中さんが、いちばん楽しそうですよね」とツッコミが入り、田中氏もはにかみながら「楽しいです」と応えました。

 

福岡は「正直、ロボットがこんなに楽しいと思っていなかった。でも「toio」をさわって考えが変わった。面白いし、かわいい」と機能やデザインを絶賛。田中氏は「簡単にさわれるかわいいサイズ感だと思います。また、レゴを載せたり、キャラクターを載せたりするとまったく違うものになります」と、多様性を解説しました。

 

また、福岡から「ご説明の中で『正確に動く』という言葉が何度か出ましたが、ロボット・プログラミングにおいては非常に重要な要素だと思いました」という話がでると、田中氏は「絶対位置をセンサーで検出することで、マット上でプログラミングしたとおり正確に動きます。組み立てる手間がなく、ロボットの動きを自分の表現としてプログラミングすることができます」と、改めて「toio」の魅力と可能性を熱く語ってくれました。


■リレー対談(4) ライフイズテック 讃井康智氏

「テクノロジーを通じた体験で、子どもの可能性を引き出す」

4人続くリレー対談のトリを務めたのは、中高生向けプログミング教室の草分け的存在であるライフイズテックの讃井さん。福岡も気になっていたという事業の成り立ちや事業内容を紹介してくれました。

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最後の対談相手はライフイズテック取締役の讃井氏(写真左)


自分が中学生の頃、地方だったこともあり、プログラミングを習う環境がありませんでした。そういう思いを子どもたちにしてほしくなくて、日本だけでなく海外の大学寮なども使って開催している短期集中型プログラミングキャンプや、通塾型のプログラミングスクールをつくりました。

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年から一貫して、プログラミング教育に注力し、優れた中高生プログラマーが多数誕生しています。

 

またライフイズテックでは、“メンター”と呼ばれる独自の研修を受けた大学生がサポートを行う点も非常に人気です


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讃井氏の幼少期の不遇の体験から生まれ、仲間とともに歩み、9年で大きく成長したライフイズテック

対談では、福岡は「メンターの存在は大きいと思いますが、5月に新設したオンライン校では、メンターはどのような役割をしているのか」という質問を投げかけました。


これに対し、讃井氏は「オンラインでも双方向性のやりとりをし、リアルと同様に56人にメンターが一人担当する体制は変えていません。リアルでもオンラインでも、しっかりと学べて楽しいリッチな教育体験を届けたいと思います」と答えてくれました。

 

さらに、福岡からの「中高生のプログラミング教育はどうあるべきか」という問いに対しては、「小学校でやったプログラミング教育が無駄にならないよう、教育委員会も重視してほしいと思います。10年間プログミング教室を運営してきて、作品をアウトプットすることはとても意義があると感じています」とノウハウを教えてくれました。

「ライフイズテックでは、アプリ開発だけでなく、映像やwebなどのクリエイティビティな活動をサポートしています。テクノロジーを通じた体験で、子どもたちの隠れた可能性を引き出していきたい」と讃井氏は語り、対談を終えました。

 
 

イベントの終わり、福岡は「今回の「Programming Night 2020」で、4つの企業がそれぞれ日本におけるプログラミング教育の支援と発展という同じゴールをめざして進もうとしていることがわかった。今は業界全体が一致協力し、この問題に取り組んでいかないといけない」と締めくくり、盛会のうちに終了しました。

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text:相川いずみ 
編集:松崎雪奈(LINEみらい財団)