2020年は、世界の誰にとっても異常な1年となりました。理由はいうまでもなく、新型コロナウィルスが1年を通して世界中で猛威をふるったためです。わずか0.1マイクロメートルの極小のウィルスによって、私たちの生活は大きな変化を余儀なくされました。

各地でイベントが相次いで中止になり、劇場や映画館は一定期間閉鎖、ソーシャルディスタンスや三密という言葉が登場し、マスクを着用しての外出は花粉症でもないのに当たり前になりました。

 

そんな世界線(相対性理論で用いられる物理用語で、四次元空間に表現される質点の運動の軌跡)2020年、学校教育の現場も様変わりしました。筆者が週1回、講義を持つデジタルハリウッド大学においても、前期はすべての授業がオンラインで実施されました。それどころか、新入生の入学式、オリエンテーション、教授会はもちろんのこと、学園祭などのイベントもすべてすべてオンラインで実施されました。極めつけは、オンラインによる新入生研修です。例年であれば、どこか地方のホテルか合宿所に新入学生総勢約300名が集い、様々なワークショップを行なっていく、デジタルハリウッド大学の名物研修なのですが、今年に限ってはこれも完全オンライン。が、これが事前には想像もつかなかった展開となったのです。

 

研修課題は、300名が小グループに分かれて、それぞれ1冊のオリジナルの電子書籍を共同で作っていくというものでした。学生たちは最初戸惑いながらも、いやそもそも教える側のこちらも相当に戸惑っているから当たり前なのですが、リアルに同級生と会えないもどかしさを感じながらも、あらゆるコミュニケーションツールを駆使して課題にあたり始めます。zoomslackLINE、 LINE通話、google classroomDropbox、ストレージサービス……などなど。つい1ヵ月前までは、メールとLINEくらいしか知らなかった学生たちが、次々とデジタルの新しいツールを使いこなしていく様は圧巻でした。このときの研修の模様のダイジェスト版が動画共有サイトに公開されていますので、興味がありましたら、ぜひご覧下さい。


 

この9月、「オンライン学習でできること、できないこと」という本が出版されました。著者は、千葉大学教育学部附属小学校。2020年の2月27日、政府が発した全国の小中高校に対する一斉休校の要請以来、否応なしに激変した学校現場の赤裸々な状況が、この本には記されています。そして同時に、そんな現実の揺さぶりに抗して、ここの小学校の先生方が、子どもたちが教室に通えない中でどのように学びを作っていくか、そうした問題に真摯に立ち向かっていく姿が浮かび上がっていく内容となっています。そのころ、「学びを止めない」という言葉が、教育関係者の間で盛んに叫ばれましたが、千葉大学教育学部附属小学校では、それをさらに進めて、「どのような学びを私たちは止めないのか」というところまで突き詰めていきます。まさにリアルな実践書なのです。
 

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本の後半では、オンラインを活用した様々な授業の実践例が紹介されます。この部分には先生方の創意工夫と、とてつもない熱意が詰まっていて感動的ですらあります。と同時に、やはりここでも発見できるのが、オンラインという不自由な環境を乗り越え、あっさりと使いこなしていく子どもたちの姿です。子どもたちの柔軟性の高さをこれほどまでに見せつけられた1年は、教育現場にあってかつてなかったのではないでしょうか?

 

ちなみに、この千葉大学教育学部附属小学校では、「LINE entry」を使ったプログラミングの授業をしていただいていると聞いています。私たちLINEみらい財団が、「学びを止めない」ことの手助けが少なからずできていたとすれば、これほど誇らしいことはありません。

 

子どもたちの柔軟性こそが、今のコロナ禍の不自由な状況を打破する最強の武器ではないかと思います。子どもたちが活き活きと輝く未来へ近づく2021年となることを願って、2020年最後の原稿を締めたいと思います。良いお年をお迎え下さい。

 

 

<著者プロフ>

福岡俊弘  LINEみらい財団/デジタルハリウッド大学教授

1957年生。「週刊アスキー」編集長、総編集長を経て、2017年よりプログラミング教育に携わる。

今年4月からLINE entry教材編集チームに参加。

 

【LINE entry編集部コラム】未来の学びと、学びのミライ 第1回

【LINE entry編集部コラム】未来の学びと、学びのミライ 第2回

【LINE entry編集部コラム】未来の学びと、学びのミライ 第3回

 

 

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